柿渋染め反古紙と金の市松屏風
柿渋染め反古紙と金の市松屏風
屏風裏は雀型
反古紙と金の市松屏風

当店にあった古い屏風を張替えて「柿渋染め反古紙と金の市松屏風」。

金絹目と柿渋染めを施した反古紙の市松屏風です。
「反古紙」とは…
その昔、紙はとても貴重なモノであったため、手紙や大福帳などを再利用していました。それらの古紙を「反古紙」と言います。呼び名は「ほごがみ」とか「ほごし」とか。表具の世界では、今でも本襖の下張りやお茶室の腰張りなどに使用しています。明治〜昭和初期くらいまでの和紙。

なぜこの頃の和紙を用いるのかというと「100%の楮和紙」だから。その上、漉かれてから100年ほど経過した和紙は伸縮が少なくなり狂いが出にくくなるのです。そして墨の部分は虫は喰わないらしいです。昭和初期以降、紙原料の主流が木材パルプとなり「反古紙」としては使用できない紙になりました。
なので、本襖を作成したり、お茶室の腰張りなどを手がける表具屋さんは皆さん、この「反古紙」をため込んでいるのです。無くなりますのでね…
当店もため込んでます〜

【柿渋染め反古紙と金の市松屏風】
---
既存骨
下張り 上下張り(純楮和紙)
紙・緞子 金絹目紙/反故代用柿渋染め紙
染め色 柿渋染め
既存縁