壁に和紙を貼る「からかみ」・兵庫県神戸市
壁にからかみ
影日向五三の桐(京からかみ)

古民家風のちいさなお家の新築物件。お施主様が当店をHPで見つけられ「ここの表具店でふすまをお願いしたい!」と設計士さんにお話をされたところ、施工をお願いされた工務店さんは、いつも当店をご利用いただいている工務店さんでした。ご指名ありがとうございますっ!

1Fの壁には「越前手漉雲肌(本鳥の子)・からかみ 五三の桐」。壁に和紙を貼る際はクロスのようにべた張りではなく、下処理をし、浮け紙を貼ってから和紙を張り込んでゆきます。このようにすることで和紙のやわらかな風合いが醸し出されます。今回は「2浮け」。2回浮け紙を張ってから、上張りの和紙(からかみ)を張り込んでいます。


壁和紙張り
壁の下地

1:壁の下地

パテで下処理

2:パテで下処理

1浮け

3:1浮け

2浮け

4:2浮け

張りたてのからかみ

5:張りたてのからかみ。まだ水分を含んでいるため、多少紙が波打っています


壁に張ったからかみを引き立たせるため、左右のふすまはしっとりと無地の雲肌に。2Fへの上がり口横の襖には黒いふすま「伊勢型紙」。また、屏風の張替とパネルをご注文いただき、作成をさせていただきました。

1Fの建具や2F家具の扉は四国の田舎から持ってこられ設置されたことや、欄間を階段手すりに活用されたこと。また椅子の張替はDIY、電気の傘はご自身で作られたことなどなど…「ステキ!」と思わず声を発した工夫がいっぱいでした!当店で施工をさせていただいた壁やふすま、屏風、パネルもお喜びいただけたようで、大変うれしいです!いろいろとありがとうございました。また、何かございましたら今後ともよろしくお願いいたします。<(_ _)>

伊勢型紙のふすま
乱菊のパネル
  【壁和紙張り】 【黒い襖】*取合
影日向五三の桐(京からかみ) 伊勢型紙「牡丹唐草」(町家ふすま)
--- チップボール
下張り 2浮け 上下張り(純楮和紙)
越前手漉雲肌 彩鳥の子/越前手漉雲肌
染め色 金色 胡粉
ふすま縁 --- 加州
引手 --- 赤銅春霞金座