オリジナルデザインを作成し、天然染料・手染めで飾る│紙戸屋・中野表具店│

オリジナルデザインを作成し、天然染料・手染めで飾る「町家ふすま」

「他にはない "オリジナルデザインのふすま" をつくろう!」
そんなところから「町家ふすま」は生まれました。

「ふすまを飾る」 〜 こだわって…オリジナル「町家ふすま」 〜

当店は現在三代目。初代が営んでいた頃には「ふすま絵」を描いていました。近所のお客様には、未だ初代が描いた掛軸を大切にして下さっている方もいらっしゃいます。表具師には「絵を描く」という仕事もあったようです。


*写真はイメージではありません、マジです。

印刷技術が発達し、さまざまな柄の入ったふすま紙が流通しています。しかし、当店オリジナルの町家ふすまは、印刷ではなく、すべて「天然染料・手加工」、すべて店内で作成、柄付けをしています。「印刷しよっ!」とか、「アクリル絵具でエエやん。」とか…そんな話もしましたが、いざ、簡易印刷機で印刷をしてみるとビックリするほどちゃっちい…。ならば、いっそのこと「徹底的にこだわろう!」ということになり、日本画などに使用される、墨、胡粉、雲母を中心に、定着(接着剤)には膠などを使用して作成。印刷では表現しきれない画材の質感が感じられるふすま紙となりました。(画面ではお伝えしきれないのが、残念デス。)
*画材についてはこちらをご覧下さい。


*写真はイメージではありません、マジです。

「ふすまをつくる」 〜 職人の視点とデザイナーの視点の違い 〜

家業は表具店ですが、私(智佳子・デザイナー)は家業に関わるまで全く興味を示さず生きておりました。「ちょっと手伝って」と表具師である兄(泰仁)から言われたことがきかっけで、この家業「表具店」に関わるようになりました。

「コレええやん!こんなふすまを作りたい」
関わり始めた頃は、ふすまについての知識はホボ「0」。ただただ、目につく「デザイン」だけの追求。

「ん−、そんな風にしたければ、こうしたらできるけど、こんな事したら使っているうちに、こんな事になる。」
職人である兄に指摘された「こんな事になる」とは、たとえば使用しているうちに…1年後、5年後…「こんな不具合が起こる」という話。
「下貼りの紙」と目に触れる「ふすま紙」との関係、接着に使う「糊」の種類、「ふすま紙」の張り方、使用頻度によって異なる機能性…などなど。「現場仕事」ではない、デザイナーでは気付く事のできない「そのモノ(当店ではふすまや障子)を使って生活をする上で必要なこと」など、職人には「現場」の智恵がいっぱい。

「デザインだけ」を追い求めると「使い勝手ではなく、今、そこにある" かっこよさ。"」になってしまいがち。新しくふすまや障子を作り、また「張替作業」をしているからこそ理解している「現場を知る表具師(職人)の声」には、生活空間の中で使用する「5年後、10年後…」などの時間の流れを重点に置いた智恵と知識が豊富にあるのです。

そして私もようやく、多少分かるようになってきました。店主である兄を筆頭に、当店にまつわる様々な職人さんから教えを乞い、これから徐々に「職人」に転向…そして、まだまだ勉強の日々が続きます。

「デザイン〜施工まで」 〜 当店近郊へは、一貫してお客様にお届けします 〜

現場を知る職人「表具師」、デザイナー、染め師。当店では、すべてを店内で一貫してお伺いするため、お客様のご要望に応じてさまざまなご提案をさせていただきます。

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