「今回の物件は、神戸市西区。娘様より「実家のふすまの張替で」とメールを頂戴したのが始まりでした。娘様が嫁がれたのを機に和室のリフォームを始められたのだとか。
今回のアールは半径1500mmのもの。上部の天袋にも柄が欲しいとおっしゃられたので、線を加えてみる事に。「天袋の引手の黒が気になって…」とのお話から紙色に近い色付きの引手をお探しました。「日がよく当たるんです」とおっしゃっていらっしゃいましたが「墨は色落ちがほとんどありません」とお答え。それは「当店店舗前の南向きに設置した建具」や「色落ちを調べるために貼った紙サンプル」で保証済み。ふすま紙は未晒楮なので、もしかするとだんだんと「白く変化」してゆくかもしれません。
「白黒なのでもっと強烈かと思ったけれど、案外落ち着く色ですね。」とお喜び頂けた様子。それは漂白をしていない「天然色の紙」そして「墨」という相互関係なのでしょうね。
変形波帯柄のふすま「紙」もかなり丈夫なので、これから末永くご利用いただけると思います。設置した日の夕刻、娘様がお友達とお帰りになられるとの事。娘様にもお喜び頂ければ…と思います。この度は当店をご利用頂き、誠にありがとうございました。
【赤柿渋の襖】 | |
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柄 | --- |
骨 | チップボール |
下張り | 上下張り(純楮和紙) |
紙 | 国産楮和紙 |
染め色 | 赤柿渋染め |
ふすま縁 | 加州黒溜め |
引手 | 施主様ご提供品 |