吉野の手漉き和紙で乱張りをしたふすまです。吉野では、宇陀紙、美栖紙、吉野紙などが漉かれています。表装に使う「宇陀紙」の桁を使って作成されたものだからなのか、通常の二尺三尺判ではなく、細長い…丁度「日本てぬぐい」のような大きさの和紙。手漉きであるため一枚一枚の和紙色が微妙に異なり、乱張りにすると、その紙色の濃淡でなんとも自然な風合いが生まれます。
楮の和紙は、安易に使用すると建具が反り返ってしまいます。紙の引き具合を見定め、下貼りをきちんとしなければなりません。ここが表具師の腕の見せどころ。
単に「白いふすま」は数多くありますが、こんな手漉き和紙の白いふすまなら、現代風の和室にも和紙の風格を保ちながらきれいにマッチしますよね。
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【ふすま】 | ||
襖骨:新調(戸襖/巾広・丈長)/上質下貼り(楮和紙使用) | ||
紙 :吉野和紙/未晒し楮紙 |