最初は、張替をご希望でお知り合いの方がご来店頂きました。お家が当店から近い事もあり、店主がお伺い。お子様がいらっしゃるので「破れにくいものを」との事で、後日紙を見に来て頂きました。そこで、店内にあったこの「しだれ桜」のデザインをお気に召して頂きご依頼を受けました。で、結局のところ「新調」(新しく作成する事)に…。なぜかというと、設置されていたふすまが「スタイロふすま」(発泡スチロール製)で、使い捨ての物だったためです。このふすまは、基本的には張替をせず「使い捨て」が基本。どんなに良い紙を貼っても、本体とフチがボンドで付けられており、月日が経過すると発泡スチロールがやせてきて、グラグラになってしまい「捨てるしかない」状態になってしまいます。「このふすまで張替しても長くは持たないので、おすすめは出来ません。」とご説明をしたところ、快く新調をご希望いただきました。破れにくく、強度を持たせるため下張りは「上」としました。
基本的には、使い捨てのスタイロふすま |
【胡粉引きのしだれ桜 三枚立て】 *すべて新調 取合:4枚 |
襖骨:チップボール骨/上質下張り(楮和紙使用) | |
紙 :彩鳥の子 GGM-2158(小豆色)/上新鳥の子 | |
柄 :しだれ桜/舞桜 | |
染色:胡粉 | |
引手:銀古美虫喰丸/フチ:加州赤溜 | |